料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.04.03

『新筍と菜花のクリームソース』

洋風のアレンジも美味しい筍。特にクリームソース系とは相性バッチリです。そこで今週は筍のクリームソースをご紹介。パスタに使用しても美味しいソースですが、今回は菜花と合わせて一品料理としていただくことにしました。作り方は簡単で、炒めた筍に生クリームを加えて一煮立ちさせるだけ。うま味を出すために和風のお出しをほんのちょっぴり加えてあります。もちろんブイヨンやコンソメで代用してもいいでしょう。味付けは塩と胡椒であっさりと。生クリームのコクと筍の香りで、薄味でも美味しくいただけます。菜花にクリームソースをたっぷりからめて召し上がれ。春のディナーに、ぜひひと皿加えていただきたい料理です。
用意するもの(概略)
  • 筍(中)1本
  • 菜花(かき菜)約100g
  • オリーブオイル適宜
  • 塩・胡椒適宜
  • 一番だし大さじ1/2
  • 生クリーム60cc

一口メモ

●筍のアク抜きが面倒という方は、アク抜き済みのものを使用してもかまいません。ただ、年中出回っている水煮の筍では風味が出ません。新筍をアク抜きしたものが、この時期は八百屋さんなどで売っているので、そちらを使用してください。もちろん、自分で新鮮な筍をアク抜きした方が美味しく仕上がるのは言うまでもないこと。ちょっと手間でも、春先だけのこの味を逃す手はありません。ちなみに普通の鍋でアク抜きすると1時間くらいかかってしまいますが、圧力鍋を使えば半分ほどの時間で済みます。時間がないときは圧力鍋がオススメです。筍に十分火が通ったら、冷めるまで放置し、水洗いしてさらに水にさらします。しっかりアクを抜くことが筍を美味しくする秘訣です。

作り方
  1. 筍は表面の皮を少しはぎ、先の方を斜めに切り落とした後、縦半分に切り目を入れ、たっぷりの水及びぬかひとつかみと共に鍋に入れて火にかけ、茹でてアクを抜く。根元の方竹串が通るようになったら火から下ろし、ふたをしてそのまま冷ます。十分冷めたら良く水洗いして皮を剥き、1〜2時間水に浸してさらにアクを抜いておく。
  2. 菜花は茎の方から熱湯で茹でて水に取り、3センチほどの長さに切り揃え、先に皿に盛りつけておく。
  3. アク抜きが済んだ筍は5ミリほどの厚さに切る。(穂先は縦1/4に切る)
  4. フライパンを火にかけ、熱くなってきたらオリーブオイル適宜を引き、全体に油を馴染ませた後、3の筍をやや強めの火で炒める。
  5. 筍に少し焼き色がついてきたら、一度軽く塩・胡椒し、だし汁大さじ1/2を加えて全体に良くまぶし、さらに生クリーム60ccを加えて一煮立ちさせ、最後に再度塩・胡椒をして味を調える。
  6. 5をすでに盛りつけてあった菜花に添えて出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●生クリームを加えるときはあまり強火では温度が高く鳴りすぎて分離しますし、弱すぎると今度はうまくからまりません。中火より少し強めの火で加熱しますが、味付けの時だけやや弱火にしてください。ほんのちょっと手が離れる隙に温度が上がりすぎ、分離してしまうことがあります。ちょっとした気遣いが、仕上がりを左右しますので、このあたりだけは慎重に。味付けはお好みで結構です。また、ダシをコンソメやブイヨンで代用してもかまいませんが、コンソメなどには塩味がついていますので、そのあたりを良く加減して味付けしてください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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