料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.02.27

『酒粕チーズグラタン』

●この季節の楽しみの一つが吟醸酒粕。通常スーパーなどで売っている板酒粕とは違い、クリーミーで柔らかく、お米の甘味と香りがたっぷり詰まった酒粕です。なかなか手に入らないようですが、蔵元さんの中には通信販売してくれるところもあるので、ぜひ一度味わってみてください。さて今回はその吟醸酒粕を使用したグラタンのご紹介。お出しに牛乳を加え、酒粕でとろみを出し、白味噌を隠し味に使いました。具は鶏肉、エリンギ、ネギですが、鮭やタラなど魚を使っても美味しくできます。何と言っても酒粕が入っているので身体があったまります。とろっとしたネギの味わいがまた酒粕によく合い、何とも美味。チーズとの相性もバッチリですので、ぜひ一度お試しください。なかなか病みつきになる味ですよ。
用意するもの(概略)
  • 鶏胸肉100g
  • エリンギ1〜2本
  • 白ネギ1本
  • ニンニク1片
  • オリーブオイル少々
  • だし汁100cc
  • 牛乳140cc
  • 塩・胡椒適宜
  • 白味噌大さじ1/2
  • 吟醸酒粕大さじ2
  • ナチュラルチーズ適宜

一口メモ

●今回は和洋折衷の味わいを大切にするため、だし汁を使ってみましたが、思い切り洋風にコンソメなどを使用しても美味しく仕上がります。言わば粕汁のチーズ焼きなので、あまり難しく考えずに作ってみるといいと思います。隠し味は白味噌。この白味噌が入ることでコクが増し、クリーミーな味わいも一層引き立ちます。酒粕と白味噌を入れたら手早く混ぜて火から下ろしましょう。

作り方
  1. 鶏胸肉は小さめに切って塩・胡椒で軽く味付けしておく。
  2. エリンギは薄切り、白ネギは2〜3センチの長さに切って縦1/2に、ニンニクは薄くスライスする。
  3. 熱した鍋にオリーブオイル少々を引き、ニンニク、鶏肉の順に炒める。
  4. 鶏肉にある程度火が通ったらネギを加えさらにざっと炒め、だし汁100ccを加えて鍋肌にくっついた軽い焦げなどをこそげ落とし、エリンギを加える。
  5. 4にさらに牛乳140ccを加えて弱火で加熱し、沸騰する直前に酒粕大さじ2と白味噌大さじ1/2を入れてよく混ぜ合わせ、塩・胡椒で味を調え火から下ろす。
  6. グラタン皿に5を入れ、ナチュラルチーズを上から敷き詰め、予め200度に温めておいてオーブンで15分ほど加熱すれば出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●今回は冷蔵庫の余り物、鶏肉を使用。しかし酒粕と言えばやはり魚類。石狩鍋風に鮭をたっぷり入れるのもおすすめです。その場合はニンニクやオリーブオイルを使用せず、ダシと牛乳で直接煮込んでください。また、グラタンにこだわらず、単なるクリーム煮としても美味。白菜やキャベツを具にすると、和風の酒粕シチューになります。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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