料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.01.25

『パンチェッタとネギの炒め物』

ピチットシートを使ってパンチェッタを作りました。その作り方は後日改めてアップするとして、今回はちょっと変わったパンチェッタ料理のご紹介。パンチェッタは生ハムですから、本来ならばそのまま食べるのが一番美味しいのですが、熟成させた豚肉は炒めても美味。弱火でじっくり炒めると脂がたくさん出てくるので、その脂分を利用してネギをざっと炒めてみました。要するに鴨ネギ炒めのパンチェッタ版と言ったところ。ネギは豚脂とも相性が良く、炒めることでさらに甘味が増し、何とも言えぬ味わいに。パンチェッタも噛めば噛むほど味が出る、といった雰囲気で、非常に美味しいひと品になりました。パンチェッタを炒めちゃうなんてもったいない、なんていわずに、一度お試しあれ。
用意するもの(概略)
  • パンチェッタ適宜
  • 白ネギ1本
  • ごま油ほんの少量
  • 塩・胡椒少々

一口メモ

●ベーコンなどと同様、市販のパンチェッタはなかなかうまくカリカリにならないかもしれません。また、非常に薄く切ってある商品も多く、炒めにくいのが現実。なるべく厚切りの商品を選ぶようにしましょう。角切りになっているものもあるので、できればそちらを使用することをおすすめします。もちろん、自分で手作りするのが一番美味しいのは言うまでもありません。作り方は至って簡単で、塩漬けにした豚肉をピチットシートで包んで熟成させるだけ。一日おきにシートを取り替えながら、2週間ほど冷蔵庫で乾燥させます。詳しい作り方は、またの機会にこちらで紹介したいと思っていますが、ネット上にもやたらと情報が溢れておりますので、検索してみては?

作り方
  1. パンチェッタは固まりの場合は薄切りにして食べやすい大きさに切る。角切りのものならそのまま使用。薄切りにしてあるものは食べやすい大きさに切って使用(なるべく厚切りのものを選んでください)。
  2. ネギは白い部分のみ使用。縦半分に切ったあと斜め切りにする。
  3. フライパンを火にかけ、温まってきたらほんの少量のごま油を引き、鍋全体に馴染ませたあと弱火に火を落とし、1のパンチェッタを入れて丁寧に炒める。
  4. 片面がカリカリに焦げてきたら裏に返し、もう片面もカリカリになるまで炒める。
  5. 脂がかなり出てくるので、余分な脂はネギを炒めるのに十分な分を残してキッチンペーパーを使って吸い取る。
  6. パンチェッタが炒められたら一気に強火にし、ネギを入れてざっと炒める。仕上げに塩・胡椒で味を調えれば出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ネギはしゃきしゃき感を出すために、火を通しすぎないようにしましょう。ただし、半生ではこの季節特有のあの甘味が出てきませんので、加減が大切。熱々の豚脂で、強火で一気に炒めます。豚の脂=ラードですが、これがまた独特の甘味があり、ネギとの相性がバッチリ。好みによって胡椒を大量に投入すると、ピリ辛で洋風の味付けになります。塩はパンチェッタの塩分を考慮して料を決めてください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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