料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.08.24

『椎茸味噌のやっこのせ』

●冷や奴もずっと食べ続けていると、たまには目先を変えてみたくなります。そこで考えたのがこのメニュー。肉味噌を載せて食べたら美味しいだろうな、という発想から、しかしダイエット中は肉は避けたい、と代替品を思い浮かべ、干し椎茸とタマネギを使って味噌炒めを作ってみました。できあがったのは肉味噌とはちょっと違いますが、単品でも美味しく食べられるなかなかのひと品。椎茸の香りから引き出される旨味が何とも言えず、つい箸が進んでしまいます。鷹の爪で軽く辛みを出していますが、辛いのが苦手の方は省いても美味しさは損ねません。数日でしたら保存もききますので、ちょっと多めに作っておくと便利です。夏はどうしても火を通していない料理が多くなり、口寂しくなることもありますが、こういうものをちょっと用意すると食卓も賑わいます。ぜひお試しあれ。
用意するもの(概略)
  • 干し椎茸4〜6枚
  • タマネギ1/2個
  • 塩少々
  • ごま油少々
  • 味噌大さじ2
  • 醤油大さじ1
  • みりん大さじ1
  • だし汁(かつおだし)大さじ1/2
  • 椎茸の戻し汁大さじ1.5
  • 三温糖小さじ3
  • 鷹の爪(輪切り)少々
  • 豆腐適宜

一口メモ

●冷や奴に載せる目的で作っているので、当然味は濃いめです。とは言え単品でも美味しく食べられますので、酒のおつまみやご飯のお供にも大活躍。ただし塩分が気になる方にはあまりおすすめできませんので注意してください。味に幅を持たせるために、かつおだしを使っていますが、面倒だと思われる方は干し椎茸の戻し汁だけでも十分美味しくできあがりますので、かつおだしは省いてしまってもいいでしょう。その分、水分が少なくなるので、適宜戻し汁の量を増やしてください。

作り方
  1. 干し椎茸は戻しておく。
  2. タマネギはみじん切りにする。
  3. 戻した干し椎茸を良く絞り、石突きを取って半分に切ったあと、細切りにする。
  4. 合わせ調味料を作る。小ぶりのボウルに味噌大さじ2、醤油大さじ1、だし汁大さじ1/2、椎茸の戻し汁大さじ1.5、みりん大さじ1を入れてよく混ぜておく(三温糖は混ぜない)。
  5. 鍋を火にかけて熱し、ごま油少々を引き、中火でタマネギを炒める。塩少々をふりかけて少し水分を引き出すようにして、透き通ってきたら干し椎茸を加えてさらに炒める。
  6. 干し椎茸にも火が通ったら、三温糖小さじ3を加えてさらに炒め、砂糖が全体に馴染んだところで4の合わせ調味料を一気に加えて全体をざっと混ぜ合わせて火を通す。水分が多いようなら適当な硬さになるまで加熱して飛ばす。
  7. 仕上げに輪切りの鷹の爪少々を加えてざっと混ぜ合わせれば出来上がり。
  8. 豆腐を適当な大きさに切って器に盛りつけ、上から椎茸味噌を載せて卓に供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●タマネギを炒めるときの塩少々は、ちょっとしたおまじない。これで焦げにくくなり、タマネギから甘味と水分をうまく引き出すことができます。調味料は合わせてから加えた方が失敗が少ないのですが、別々に加えてもかまいません。その場合は砂糖とみりんを先に加えて甘味を馴染ませ、だし汁、味噌、醤油と加えていきます。味噌の分量が多めなので、あまり水分は出ませんが、水っぽいようなら、焦がさないよう木べらなどでかき回しながら加熱して、水分を飛ばしてください。熱々をやっこに乗せても美味しいし、冷たく冷やしても美味しく食べられます。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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