料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.07.12

『夏野菜と香菜のエスニック和え』

●暑くなると冷たいおかずがありがたく感じます。今回は中華料理や東南アジア系の料理でお馴染みの香菜(シャンツァイまたはパクチーとも)を使った、ちょっぴりエスニックな和え物です。エスニックとは言え調味料のベースはお醤油で和風。でも和風もエスニック(民俗調)の範疇、と考えれば納得はできます。トマトとお醤油というのがちょっぴり新鮮で、そこに香菜の香りが何とも言えぬ味わいを醸します。今回はトマトの他に、ピーマンときゅうりを使用。調味料はダシと醤油、レモン汁にごま油ですが、レモンの代わりにライムやスダチなどを使うとさらに爽やかに仕上がります。もっとパンチのほしい方は思いきってニンニクのみじん切りを混ぜるなど、アレンジも利きます。香菜が不得手な方は三つ葉で代用も。でも香菜の香りとひんやりした夏野菜が、食欲のない朝などにはありがたいひと品。出来れば香菜でエスニックな気分を味わっていただきたいと思います。
用意するもの(概略)
  • トマト1個
  • ピーマン1個
  • きゅうり1本
  • 香菜1株
  • ダシ大さじ2
  • 醤油大さじ1.5
  • レモン汁大さじ1
  • ごま油大さじ1

一口メモ

●材料を切って和えるだけの料理ですので、どなたでも簡単にお作りいただけます。レシピでは材料を和えたら冷蔵庫で冷やすとなっていますが、もちろん冷やさなくても結構です。ただ、ほんの三十分でも冷やすだけでも材料に味が馴染むので、料理の際は一番最初に作って冷やしておき、最後に香菜を和えるという手順を取ると美味しく出来上がります。調味料はダシと醤油とレモン汁、ごま油。醤油を思い切ってナンプラーやニョクマムに変えればさらにアジアンテイストに。レモンもライムなど香りの爽やかな柑橘類を使うとさらに美味しく仕上がります。醤油の場合でも、かつお節を加えると、やや和風の味が勝ちますが味は濃くなり、これまた美味しく食べられます。

 

作り方
  1. トマトは1〜2センチ角に、ピーマンは粗みじん、きゅうりは1センチ角程度に切り、ボウルに入れておく。
  2. 調味料を会わせる。ダシ大さじ2、醤油大さじ1.5、レモン汁大さじ1、ごま油大さじ1を小さめのボウルに入れて良く混ぜ合わせる。
  3. 1の野菜を2で良く和え、冷蔵庫で冷やしておく。
  4. 香菜は食べる直前に和える。根を落として適当な大きさに切ってから和える。一株は片手で軽くひとつかみ程度の量。
  5. 器に盛りつけて出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●今回はトマトとピーマン、きゅうりを使用。他にもいろいろな夏野菜を和えてみても楽しいひと品です。以前に紹介した『山形のだし』のエスニックバージョンと言ってもいいかもしれません。注意したいのは、香菜の香りが強いので、あまり個性の強い野菜を和えるとケンカをしてしまうこと。せいぜいピーマン程度でしょうか。でも辛いのがお好みの方は、青唐辛子をざくざくっと混ぜてしまうのもいいでしょう。ふうふういいながら汗をかき、暑気払いになること請け合いです。青唐辛子を加える際は、すぐに食べると強烈なので、少し寝かせてから(冷蔵庫で冷やしてから)食べた方が無難かと思います。また、香菜がどうしても苦手という方は、三つ葉を代用することも出来ます。三つ葉を使うとエスニックと言うよりは完全に和風な趣に。三つ葉もダメ、という方は水菜などを使用する手はありますが、やはりここは香りを尊重したいところ。香りのある料理は食欲をそそりますので、ここは一つ、強烈な香りを楽しんでください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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