料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.06.07

『梅味噌』

●青梅を沢山いただきました。定番の梅酒や梅シロップの他に、今年は梅味噌も作ってみました。梅と味噌と砂糖をつけ込んだ梅味噌は、手軽なタレとして重宝。写真はこんにゃくの田楽と、どじょういんげんのおひたし。これからの季節には、刺身こんにゃくや、もろきゅうの味噌としても大活躍します。ドレッシングに使っても美味しいですよ。梅味噌はつけ込んで一週間ほどで食べられますが、最初は多少甘味が勝っている感じ。日数が過ぎるにつれて、梅の爽やかな酸味が立つようになり、甘味が気にならなくなります。突然のお客様にも、きゅうりや人参、セロリなどの野菜さえあれば、この梅味噌を添えてちょっとしたご馳走に。初夏の香り漂うひと品。ぜひ作ってみてください。
用意するもの(概略)
  • 梅1キロ
  • 三温糖700g
  • 味噌1キロ
  • 田楽用こんにゃく
  • どじょういんげん

一口メモ

●今回は梅がたくさんあったので、思い切って1キロ分作ってみましたが、もちろんその半量程度でもかまいません。1キロというとかなり大きめの容器が必要になり、その容器を冷蔵庫に保存するとなると、ちょっと大変。ご自宅の冷蔵庫のスペースに合わせて量を調節するといいでしょう。つけ込む際は味噌、梅、砂糖の順番で入れていきますが、味噌の上に梅を置くときはちょっと押し込むようにしないとなかなか器に収まりません。ただ重ねるより、ちょっと力を入れて重しをするような感じでつけ込んだ方が仕上がりが早い用です。また、必ず最後に砂糖が梅にかぶるようにします。梅が出ていると腐る原因になります。

 

作り方
  1. 青梅は一晩水につけてアクを抜いておく。
  2. アク抜きした梅を洗い、爪楊枝などを使ってヘタを取り除く。
  3. 保存容器を熱湯で消毒し、味噌、梅、砂糖の順番で1/3程度の量ずつ交互に入れ、それを3〜4回繰り返す。最後に砂糖が梅に完全にかぶるようにしてふたを閉じ、冷蔵庫に保存する。
  4. 梅のエキスが滲み始めたらときおりかき混ぜる。一週間ほどで食べられるようになる。
  5. こんにゃくは適当な大きさに切って水から茹で、沸騰したら3分加熱し、ザルに取り、皿に盛りつけて4の梅味噌を添える。
  6. どじょういんげんは沸騰した湯に塩少々を入れて色よく茹で、食べやすい大きさに切って器に盛りつけ、梅味噌を添える。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●三温糖700gはちょっと多いような気もしますが、レシピによっては梅と同量を使うものもあり、保存を考えると700g程度が限界かと思います。確かに最初はちょっと甘味が強いのですが、時間がたつにつれて酸味が立ってきて、甘味が気にならなくなります。梅の香りが口中に広がると実に爽やか。もろきゅう、野菜スティックなどには最適です。また、ちょっと油を足すだけで手軽にドレッシングになりますので、トマト等のサラダも美味。いわゆる酢味噌を使用するものには、全て代用がききます。つけ込んだ梅も食べられます。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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