料理と器:杉江保枝

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DATE:
2007.03.09

『ほたるいかと菜の花の辛子酢味噌』

●近年ではスーパーでも普通に売られるようになったほたるいか。でも以前は、関東ではなかなかお目にかかれない代物でした。そのほたるいかの故郷・富山出身のさん生にとって、東京に来て驚いたのはまずほたるいかを生姜で食べさせることと、出されたほたるいかの目が付いたままの場合が多かったこと。そういえばちょっとした寿司屋さんでも、ほたるいかは生姜でしたし、目も付いたままでした。でも富山の人間にとって、生はともかくボイルほたるいかは辛子酢味噌が常識とか。最近は酢味噌をつけて売るものも出てきて、これでようやく一般に市民権を得たと言えるのかもしれません。あとは目を取ってから盛りつける、なんて細かい点も浸透したら、それこそ全国区の食べ物になるんでしょうね。というわけで、今週はほたるいかに春らしく菜の花をあしらって、酢味噌を添えてみました。ほたるいか嫌いの方も、これなら美味しく食べられますよ。

用意するもの(概略)
  • ほたるいか(ボイル)適宜
  • 菜の花適宜
  • 辛子酢味噌(味噌大さじ3・練り辛子小さじ1・みりん大さじ1・米酢大さじ1・ダシ大さじ1)

一口メモ

●菜の花を茹でてほたるいかと盛りつけて辛子酢味噌を添えるだけ。特に作り方も何もないような料理ですが、酒のつまみに良し、ごはんのおかずに良し。何より目で楽しませてくれる春の味わいです。菜の花は茎から茹でて茹ですぎないように注意。辛子酢味噌の調味料は、お好みでからくしたり甘くしたり酸っぱくしたり、いろいろ変えてみてください。

作り方
  1. 菜の花は熱湯で茹でて水に取り、5〜6センチの長さに切りそろえておく。
  2. ボイルほたるいかは目を取っておく。指で軽くこそげればすぐ取れる。
  3. 辛子酢味噌は味噌大さじ3に練り辛子小さじ1・みりん大さじ1・米酢大さじ1・ダシ大さじ1を良く混ぜ合わせる。
  4. 1の菜の花と2のほたるいかを器に盛りつけ、3の辛子酢味噌をかけて卓に供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ほたるいかの目は食べられませんので、盛りつける前に取ってあげた方が親切ですし、口に入ったときに違和感がなくて美味しくいただけます。指で軽くこそげれば簡単に取れます。こういう一手間が料理を美味しくするコツなので、おろそかにしたくありません。小さいのに案外濃厚なほたるいかに、辛子酢味噌はピッタリ。昨日まで生姜派だった方も、これを食べたらきっと辛子酢味噌派に鞍替えすることでしょう。ぜひお試しください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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