料理と器:杉江保枝

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DATE:
2006.09.01

『ズッキーニの冷たいスープ』

●ズッキーニはきゅうりの一種のように思われがちですが、実はカボチャの仲間。というわけで、今回はこのズッキーニを美味しいスープにしてみました。スーパーでは年中出回っているものの、旬は何と言っても夏。そして夏と言えば冷製スープです。ヴィシソワーズ(じゃがいもの冷製スープ)に代表される冷たいスープは、カボチャや枝豆でもアレンジが可能。もちろんズッキーニもかなりの美味です。きれいな翡翠色を出したかったので、皮ごと煮込んでミキサーにかけて、ミルクや生クリームで仕上げます。思ったよりずっと簡単にできますから、ぜひチャレンジを。食物繊維もカルシウムもたっぷり取れて、体にやさしい極上メニューの出来上がりです。

用意するもの(概略)
  • ズッキーニ2本
  • タマネギ中1個
  • ニンニク1片
  • 水400cc
  • オリーブオイル適宜
  • 塩小さじ1
  • 顆粒の鶏ガラスープ小さじ3
  • ベイリーフ1枚
  • 牛乳1/2カップ
  • 生クリーム1/2カップ
  • 塩・胡椒適宜

一口メモ

●基本的にはじゃがいもの冷製スープ(ヴィシソワーズ)と同じ作り方です。もっと複雑な味わいがほしい場合は、煮込むときにセロリや人参を加えるといいでしょう。但し、ミキサーにかける段階で、人参などの色味が悪くなる野菜は取り除きます。今回はきれいな翡翠色のスープを目指したので、皮はつけたまま煮込みました。ズッキーニの皮は見た目は固そうですが、火を入れるとすぐにやわらかくなります。冷やすと味が濃くなるので、味付けは控え目にしましょう。ズッキーニの味と香りを大切にしたかったので、牛乳の分量を少なめにしてありますが、お好みでこの倍量を加えてもいいでしょう。

作り方
  1. ズッキーニはヘタを落として5〜6ミリの厚さの輪切りにする。
  2. タマネギは薄切り、ニンニクは包丁の腹を使って軽くつぶしてから粗みじんに切っておく。
  3. 厚手の鍋にオリーブオイルを引き、ニンニク、タマネギの順番で焦がさないように弱火でじっくりと炒める。このとき軽く塩を振って炒めると、焦げにくい。
  4. 3のタマネギがしんなりして半透明になってきたら、1のズッキーニを入れて軽く炒める。ズッキーニの表面が少し透明になったら水400ccを加え、塩小さじ1、顆粒スープ小さじ3にベイリーフを入れ、落としぶたをして弱火で15分くらい、ズッキーニの皮から竹串を刺してすーっと通るまで煮込む。
  5. 4のズッキーニが煮えたらあら熱を取り、一度こし器でスープをこしておく。
  6. スープとベイリーフを取り除いた材料をミキサーにかけ、クリーム状にする。
  7. 6を鍋に戻し、5のスープを加えてよく混ぜ合わせながら火にかける。煮えてきたら牛乳を加え、さらに良く混ぜ、仕上げに生クリームを加え、塩・胡椒で味を調える。冷めると味が濃くなるので、味付けは控え目に。
  8. 7がある程度冷めたら保存容器に入れ、冷蔵庫で良く冷やす。皿に盛りつけて出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●夏の味わいです。ズッキーニが苦手な方でもこれなら美味しく飲めるのではないでしょうか。フランスパンにつけて食べるのもなかなかのもの。写真では陶器に盛りつけてありますが、ガラスの器を利用すればより涼しげに、本格的になります。初秋とはいえまだまだ残暑が続きます。午後の一時、庭にパラソルとテーブルを据えて、こんなスープとフランスパン、それにワインとしゃれ込むのも素敵ですね。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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