料理と器:杉江保枝

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DATE:
2006.04.07

『即席ザワークラウト

●春キャベツが美味しい季節。何かキャベツを使った料理を、と考えているうちに、無性にウインナーが食べたくなってきました。そう、ウインナーといえばザワークラウト。キャベツの酢漬けです。ドイツなどでは各家庭で大量に漬け込んでおくという、まあ、日本の白菜漬けみたいなものでしょうか。瓶詰めで市販されていますが、もちろん手作りも可能。でも作ってすぐに食べるというわけにはいきません。そこでその場でぱぱっとできる、いわばザワークラウトもどきを考案してみました。つまり即席漬けです。もうちょっと自然の酸味がほしいなと思われる方は、冷蔵庫で丸一日漬け込んでおいてもいいでしょう。ただ生のキャベツを食べるより、大量に食べられますので、体にもうれしい料理です。

用意するもの(概略)
  • キャベツの葉2〜3枚
  • 塩もみ用の塩適宜
  • 蜂蜜大さじ1/2
  • 塩小さじ1/2
  • 粗挽き胡椒小さじ1/2
  • レモン汁大さじ1
  • 酢大さじ1
  • 粗挽きウインナー1袋
  • 飾り用パセリ

一口メモ

●キャベツは塩で揉むので、あまり細い千切りだと繊維が切れてしまいます。少し太めに切って使いましょう。揉むときは掌を使って力強く。水分が出て来たら絞ります。絞るときも力を入れて。あとでお酢などで和えるので、水分が残っていると水っぽくなってしまいますから、なるべく余分な水は切るように心がけてください。合わせ調味料の分量はお好みで調節を。甘味がほしいなと思ったら蜂蜜を多めに、酸味がほしい場合はレモン汁よりお酢の分量を多くすると良いでしょう。

作り方
  1. キャベツはやや太めの千切りにする。
  2. 1のキャベツに塩少々をまぶし、手でよく揉む。
  3. 2のキャベツがしんなりして水が出てきたら、ぎゅっと絞って水分を切る。
  4. 小さめのボールに分量の蜂蜜、レモン汁、酢、塩、胡椒を入れてよく混ぜる。
  5. ボールに3のキャベツを入れ、4の合わせ調味料をかけ、全体を混ぜ合わせる。
  6. ウインナーはお湯が沸騰しないように注しながら3分ほど茹でる。
  7. 皿に5のキャベツ、6のウインナーを盛りつけ、パセリを飾って出来上がり。マスタードを添えて召し上がれ。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●今回は約一食分の即席のザワークラウトを作ってみましたが、もっと大量に漬け込んでおくと便利です。この場合は胡椒を粒のまま、またローリエを一緒に入れておくと味わい深くなります。保存容器に漬け込んで、冷蔵庫で入れておけばかなり日持ちしますし、長く漬けておいた方が味が良くなります。最近、ぬか漬けなどの植物性乳酸菌が話題になっていますが、この酢漬けも他の漬け物同様、時間がたつに従って乳酸菌が発生してとても美味しくなるわけです。本格的な作り方ではありませんが、これなら家庭で手軽にできますので、ぜひ一度お試しください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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