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DATE:
2004.10.22

『鯛のかぶら蒸し・月見仕立て』

●10月26日は十三夜。というわけで、今週のおもてなし料理は月見の宴に見た目も楽しい、うさぎに見立てたかぶら蒸しです。かぶら蒸しというと高級料理のイメージが強いようですが、電子レンジを使えばあっという間。思ったよりずっと簡単です。中に入る具材には予め火を通し、必ずしっかり下味を付けることが美味しく作るコツ。人参も面倒がらずにグラッセすれば、ダシの効いたほのかな甘みが、かぶや鯛と絶妙のハーモニーを奏でます。そして忘れてならないのは銀あん。昆布と鰹節を使って丁寧にダシを取って作った銀あんは上品でまろやかな大人の味です。今回はラップを使ってうさぎに見立てて作りましたが、面倒という方は、器で直接蒸してもいいでしょう。人参を紅葉の形に切って散らせば、秋の風情溢れる一品になります。
用意するもの(概略)
  • かぶ・大3個
  • 卵白1個分
  • 鯛切り身
  • むき海老
  • 椎茸
  • 人参
  • だし汁
  • 砂糖
  • みりん
  • くず粉または片栗粉

一口メモ

●お月見用の見立て料理です。うさぎに見立てるためにラップを使って丸く仕上げていますが、普段の料理では器に直接材料を入れ、ラップをして蒸します。中身は鯛の他、鶏のささみなどでもいいでしょう。生の素材をそのまま用いる場合もありますが、酒蒸しにしたり、さっと煮たりして下味を付けた方がより美味しく仕上がります。また、この料理の命は何と言っても銀あん。昆布と鰹節でじっくりと上質のダシを取って作りましょう。ダシが上手に取れていれば、僅かな調味料でも驚くほど上品で深い味わいになります。

作り方
  1. 鯛は一口大に切り分け、塩をふって電子レンジで酒蒸し。海老も同様に酒蒸しにする。
  2. 椎茸はだし汁に塩少々を加えてさっと煮立て、軽くした味を付ける。
  3. 人参は厚さ1.5センチほどの輪切りにし、三等分。端の丸い部分はさらにスライスしてウサギの耳にする。中の四角い部分は細かく刻んで目に見立てる。
  4. 3の人参を、だし汁、砂糖、塩少々でグラッセ。このとき甘くなりすぎないように、また煮くずれないように注意する。
  5. かぶは葉を取り、皮をむく。葉はゆでて水に取り、三センチほどに切ってつけ合わせに用いる。
  6. かぶをすり下ろし、卵白とよく混ぜる。
  7. 底の丸い器にラップを敷き、6を少々、その上に1の鯛、海老、2の椎茸を起き、さらに6を入れ、茶巾のように絞って口を輪ゴムなどで結ぶ
  8. 7を器に入れたまま電子レンジにかけ、40秒から1分ほど蒸す。ラップがふくれて爆発しないように注意しながら、電子レンジにかける時間を調節すること。また、面倒でも1個ずつかけると失敗しない。
  9. 8のラップをはずし、器に盛りつける。人参の耳と目をつけてうさぎに見立て、かぶの葉を飾る。
  10. 銀あんは昆布と鰹節で丁寧にダシを取り、塩、酒、みりんで味付け、くず粉または片栗粉でとろみをつける。
  11. 9に10の銀あんをかけて出来上がり。

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