料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.08.29

『野菜カレー』

●夏の定番、カレーです。メタボ対策のため、具は野菜のみというヘルシーカレー。しかも、市販の固形ルウほどではありませんが、結構手軽に作れて味は本格派に近い感じに仕上がります。何と言っても、茄子にズッキーニ、ピーマンにトマト、と豊富に入った野菜が美味。隠し味におろし人参が入っていますので、緑黄色野菜の摂取量もバッチリです。カロリーをあまり気にせずもりもり食べて、しかも野菜がたくさん摂れるというすぐれもの。酸味と甘味のバランスが取れた味付けになっており、後味もすっきりしています。辛い料理は汗がたくさん出ますが、その分、体の熱を取ってくれますので暑い季節にはうれしいもの。野菜不足の改善のためにも、ぜひお試しになってみてください。
用意するもの(6〜8皿分概略)
  • タマネギ2個
  • ニンニク2片
  • タマネギを炒めるためのオリーブオイル大さじ1
  • 塩小さじ1〜1.5
  • 薄力粉大さじ2
  • カレー粉大さじ2
  • お好みのスパイス適宜
  • カレールウを作るための水300cc
  • カレールウをのばすための水400〜600cc
  • 人参1本
  • 赤ワイン60cc
  • コンソメキューブ3個
  • 塩・胡椒適宜
  • トマトケチャップ大さじ2
  • ウスターソース大さじ1
  • レモンの絞り汁または果実酢またはワインビネガー大さじ1/2
  • 蜂蜜大さじ1
  • 茄子2本
  • ズッキーニ1/2本
  • ピーマン2個
  • トマト2個
  • 野菜を炒めるためのオリーブオイル大さじ1
  • 塩・胡椒適宜

一口メモ

●ポイントはタマネギを炒めたあと、そのタマネギを利用してカレールウを作ってしまうところでしょうか。これなら別のフライパンで小麦粉を炒める必要はありませんし、ダマになるなどの失敗も意外と少なくて済みます。小麦粉を炒めない分、煮込みはじめは味見をすると少し粉っぽく感じますが、煮込んでゆくにつれて次第にそれも消えます。粉っぽさが消えて、人参が舌に残らなくなったら、煮込み完了の合図。野菜を炒めて一気に加えて仕上げに入ります。

作り方
  1. タマネギは櫛形の薄切りにし、ニンニク2片のうち1片をみじん切りにする(もう1片は野菜を炒めるときのために取っておく)。人参1本は皮ごとすり下ろしておく。
  2. 鍋を火に掛け、暑くなったらオリーブオイル大さじ1を引き、ニンニクを軽く炒めたあと、タマネギを入れ、全体に塩小さじ1〜1.5を振りかけて中火で炒める。木べらで焦げないようにかき混ぜながら、しんなりして透き通ってくるまでよく炒める。
  3. 薄力粉とカレー粉は合わせてふるっておく。
  4. 2のタマネギからほどよく水分が出て、全体にしんなり透き通ってきたら、3の薄力粉とカレー粉を少しずつまぶすように加えて、全体をゆっくり練り上げる。水分が足りないようなら、随時少しずつ加えても良い。鍋底に粉が貼り付くが、あとで水を加えて煮込むとはがれるので、焦がさない限りあまり気にしないこと。
  5. 4に水300ccを少しずつ加えてカレールウを練り上げる。
  6. 練り上がったカレールウに、すり下ろした人参と、クミンやターメリックなどお好みのスパイスを加えてさらに練り、次に水400〜600ccをやはり少しずつ加えて全体をのばす。
  7. コンソメキューブ3個を入れて弱火に落とし、とトマトケチャップ大さじ2、ウスターソース大さじ1、レモンの絞り汁か果実酢、又はワインビネガー大さじ1/2、蜂蜜大さじ1を加えてよく混ぜたあと、ときどき木べらでかき回しながら20分〜30分ほど煮込む。
  8. 野菜を準備する。ニンニクは薄切りに。茄子はヘタを落として縦半分に切り、1センチほどの厚さの斜め切り。ズッキーニは3センチほどの長さの短冊。ピーマンは縦半分に切って下手と種を取り、適当な大きさに。トマトはへたを取ってざく切りにする。
  9. フライパンを熱してオリーブオイル大さじ1を引き、ニンニクを軽く炒めたあと、茄子とズッキーニを入れて炒め、全体に軽く塩;胡椒。さらにピーマンを入れてざっと炒めたあと、これらを全てカレーに入れる。
  10. 野菜を入れたら良くかき混ぜ、野菜に火が通ったら仕上げにトマトを入れてさらに火を通し、最後に味見をして、塩・胡椒で味を調えれば出来上がり。ご飯と一緒に器に盛りつければ出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●トマトケチャップとウスターソースを加えるのは邪道かもしれませんが、お手軽に味付けするにはこれは便利。トマトの水煮缶や鶏ガラスープを使って本格的に作るのもいいけれど、こんな風に出来合いの味を利用するのも美味しく作るテクニックの一つです。他にレモン汁や蜂蜜といった、どこの台所にでもありそうなものでチャツネの代用としました。トマトを最後に加えるのがミソ。これでほどよい酸味が加わり、味に幅が出ます。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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