料理と器・杉江保枝

夏の定番、冷やし鉢です。過去にも冬瓜の冷やし鉢などをご紹介していますが、今回はズッキーニをメインに据えてみました。合わせたのはオクラと干しいちじく。オクラは茹でて汁につけ込んで冷やしますが、干しいちじくは水で戻してからダシで含め煮にして冷やします。これがちょっとした箸休めにもなり、うれしいひと味。干しいちじくは、ワインのおつまみとしてお馴染みですが、こんな風に和風の煮物にしてもなかなかのもの。柔らかく戻した干しいちじくにふんわりダシのうま味を煮含めます。ほのかな甘味が疲れた身体にとても優しく、生き返るような心地がします。単品として用意しておくと、お酒(上等な冷酒が良し)のつまみにもなります。仕上げに全体にかけた銀あんが、また何ともうれしいひと皿。お時間がある日にぜひお試しを。
用意するもの(概略)
ズッキーニ 1本
オクラ 8本
干しいちじく10個
だし汁 適宜
みりん 適宜
塩 適宜
しょう油 適宜
酒 適宜
くず粉 少々
作り方
- 干しいちじくは水につけて柔らかくなるまで戻しておく。
- ズッキーニはヘタを落として厚さ1センチ程度の半月に切る。オクラは塩少々をふりかけて板ずりし、色よく茹でたあとザルにとって冷まし、ヘタの部分を円錐形になるように切り取っておく。
- 鍋にズッキーニとダシ300cc程度を入れて火にかけ、沸騰してきたら酒40cc、みりん40cc、塩小さじ1/2程度、しょう油ほんの少々を入れ、落としぶたをして3〜4分煮る。ズッキーニに竹串が通ったら火を止め、そのまま冷めるまで放置する。
- 1で戻した干しいちじくと戻し汁100cc、ダシ100ccを小鍋に入れて火にかけ、みりん大さじ1と塩少々で味付けし、キッチンペーパーやクッキングペーパーで落としぶたをして弱火で含め煮にする。汁が半分ほどになったら火を止め、冷めるまで放置する。
- 小鍋にダシ150ccを入れて火にかけ、みりん40ccと塩小さじ1/2弱、しょう油少々で、少し濃いめの汁を作って冷ましておく。
- 2で湯がいておいたオクラを保存容器に並べて入れ、5の汁をひたひたに入れてフタをし、冷蔵庫で冷やす。3のズッキーニ、4で煮た干しいちじくもそれぞれ保存容器に入れて、冷蔵庫へ。半日程度かけて、良く冷やしておく。
- 銀あんを作る(食べる直前でも良い)。小鍋にダシ100ccを入れて火にかけ、みりん40ccと塩少々で味付けし、水でといたくず粉でとろみをつける(片栗粉でも可)。汁が澄んだら火から下ろし、二枚鍋にして下に氷と冷水を敷き、全体をかき回しながら冷やす。
- 器に冷えたズッキーニ、オクラ、干しいちじくを盛りつけ、野菜の方には7の銀あんをかければ出来上がり。
ポイント1
ズッキーニは煮すぎに要注意。思ったより早く火が通ってしまいますから、上手に加減してください。竹串が通ったらそれ以上加熱せず、あとは冷めるのを待ちます。冷める間に味が染みます。味付けはどれもやや濃いめ。煮物は冷えると味が薄く感じるので、少し濃いめにして味を十分に含めます。オクラはダシで煮ることはせず、茹でてから汁につけ込んでおきます。オクラの方がズッキーニよりさらに濃いめの味付けになっています。塩を基本に、しょう油少々を使って味付けしてありますが、淡口しょう油などを用いてもかまいません。
ポイント2
干しいちじくは柔らかく戻してからじっくり煮含めます。戻し汁に甘味とうま味が滲み出ているので、ダシと半々にして用います。味をつけるときは、甘味と塩気のバランスに注意。ただ、多少しょっぱくても、いちじく自体の甘味が強いので、失敗は少ないでしょう。弱火でじっくり煮てから冷まします。
ポイント3
最後の銀あんは、なくてもかまいませんが、ちょっとかかっているとさらにうま味が増します。銀あんは、食べる直前に作っても良いし、前もって作って冷やしておいてもいいでしょう。
※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。
なお、通常このレシピで使用している調味料は次の通りです。
- [醤油(file291まで)] 和歌山県 湯浅 角長 手づくり醤油
- [醤油(file292以降)] 埼玉県 坂戸市 弓削多醤油 木桶仕込しょうゆ
- [みりん] 愛知県 九重味醂株式会社 本みりん九重櫻
- [塩] オーストラリア産オーガニック岩塩 500年前の塩
- [トマトケチャップ] 高知県 株式会社ケンショー(ソース工房)のトマトケチャップ
- [ごま油] 東京都 中落合 小野田製油所 玉締めごま油一番しぼり
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